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第20章 奪われたキス

…大丈夫だろうか?

こんな大胆なことをしてバレないか心配だった。ウィッグにカラコン、ドーランも塗っている。真啓と夏が俺たちに挨拶をしたが、真啓が俺のことをじっと見ていた。

…流石に今回はバレるかも知れない。

「プール・バーもあるし、あんなでっかいワイン・セラー初めて見たよ。」

どのメンバーもとても興奮していた。早速機材を運び込んで、練習を始めた。真啓も夏も日に焼けて逞しくなっていた。

「ジャグジーもジムもこの屋敷内のものは自由に使ってね。あっ。でも高校生達がいるから、タバコとお酒は駄目よ?」

春はメンバー達を屋敷内を案内しながら言った。裏庭では何か工事をしているようだ。

「あ…あれね。露天風呂を作ろうと思ってね。ほら真啓さんのお家のお風呂がとても素晴らしかったから♪」

…一体このうちはどうなってるんだ?

開いた口が塞がらなかった。それぞれが自己紹介を済ませるとスタジオへと入った。

「ユウヤ出来れば2-3曲作って欲しいな。宜しく頼むぜ。」

トモキが俺の背中をポンポン叩いた。リュウは携帯で女と話をしていた。

「ほら!リュウ始めようぜ。女なんて待たせとけよ。」

リュウは気分によってかなりのムラがあり、機嫌の悪さがすぐに顔や態度にでた。最近は女と上手くいってないのか特に浮き沈みが激しかった。

「ああ。判ってるよ。」

不機嫌そうに俺を睨んだリュウは、玄関から外へと出てまだ話をしているようだった。リュウ以外のメンバーは、スタジオにぞろぞろと入った。

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