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第20章 奪われたキス

少し遅い夕食を皆で一緒に食事を摂った。春さんは食べきれない程の料理を俺たちに振る舞ってくれた。
俺の向かい側に華と真啓、その隣がリツに夏が座った。

「ねぇ君たちってカップル?」

華狙いのトオルが聞いた。俺は何故か胸がドキドキした。

「いいえ違います。お友達です。」

4人の声が余りにも揃い過ぎていたので皆が笑った。

…真啓のヤツ…まだ華にいってないのか。

華は日々のことをユウヤの俺にメールをしてきた。他愛も無い内容だったが、それでもいつの間にか楽しみにしている自分がいた。4人が浴衣を着て笑っている写真を添付してくれた。

「華ちゃんメアド教えたのに全然メールしてくれないんだもん。おじさんちょっと寂しい。」

…またお前か。

トオルがしなを作っておどけてみせた。

「え…あ…その色々忙しかったので。」

それを聞くと俺は嬉しかった。夏はメンバーと釣りの話やオンラインゲームの話で盛り上がり、リツはインディーズ時代の話をして寛いだ雰囲気だ。

「真啓くんは、ピアノ弾くんだって?音大行くの?」

どうやら春さんから聞いたらしい。リュウは興味深そうに聞いた。

「いいえ…医学部へ行きたいんです。」

…音大へは行かないのか。

華も医者になるって言ってたし同じ大学へ通うのかも知れない。

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