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第21章 疎外感

「うん…真啓くんからふたりが付き合い始めたってことは聞いて居たよ。華を悩ませてしまってごめんね。」

あんなのなんてアクシデント的なものだよね。何だろうこの少し寂しい感じ。

…でも謝られるのは…ちょっと嫌かも。

「いいえ。」

ユウヤは箸を置いて静かに言った。

「俺は、華のこと友人として好きだよ。なんか2回も華の事を助けるなんてさ、不思議な縁だよね。」

クスクスと笑った。

「それに…俺がスランプの時にお前が声を掛けてくれた。」

…スランプ?

「なんかさ、煮詰まっちゃう時ってあるんだよね。初めて会った時もそんな感じの時でさ…だから初対面なのに何でわかっちゃったのか凄く不思議でさ、気になった。俺こんな感じだから気軽に話せる友達も居ないし、華の前では素直になれるんだ。友達でいてくれないかな?」

…良かった。あたしが深く考えすぎてただけ。

ユウヤの笑顔は眩しかった。

「はい♪」

あたしはホッとした。

「この後、ゲーセンかカラオケ行かない?」

「ユウヤがゲーセン?」

「うん…変かな?」

「でもバレちゃったら困るんじゃない?」

「大丈夫だよ。堂々としてれば、結構判らないもんだよ?最近ずっと行って無かったし…華はそういうところ好きじゃない?」

「いいえっ!違うのっ。行きたくてもあんまり行く機会が無かったから。本当に良いの?」

あたしは芸能人ってもっととっつきにくいと思っていたけれど、案外庶民的でそのギャップがおかしかった。

「もちろん♪なんならこんどクラブにでも行こうか?」

「ほんとに!!」

「ああ。でも今日はゲーセンとカラオケにしとこう。次回のお楽しみという事で。」

あたしはあまりの嬉しさに身をのりだしてしまった。

「うん♪もう充分だよっ!カラオケでユウヤの生歌を聞けるなんて幸せっ!」

…ユウヤがあたしだけの為に歌ってくれるなんて感激。

あたしは興奮していた。

「今回リツちゃんが来れなかったのは残念だけど、また今度一緒に来ればいいんじゃない?」

ふかひれスープを食べながらユウヤが笑った。

「あっでもカラオケじゃ自分の歌あんま歌わないよ。」

「えーっ。折角だから、機械に点数付けて貰っちゃったりして♪」

「あっ…それ絶対嫌だ。華の方がうまかったりしたら凹むから。」

少し拗ねたユウヤにあたしは声を出して笑った。

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