テキストサイズ

+* ゚ ゜゚ *Classmates* ゚ ゜゚ *+

第22章 報告

「う…ん。」

身体をそっと離すと、真啓の熱を持った手があたしの顔を包み込んだ。真啓の顔が近づいてきて、あたしは自然に目を閉じていた。真啓はあたしの唇を包み込み優しく吸った。

「苺の味がする。」

ゆっくりと離れた真啓は微笑んだ。あたしは恥ずかしくて真啓の胸に顔を埋めた。

「リップクリームかな。真啓はミントの味。」

真啓に抱きしめられていると、洞窟でふたりっきりで過ごした夜を思い出す。真啓の頬は赤く染まっていた。たぶんあたしと同じぐらい緊張していたんだと思う。

「真啓…大好き。」

…やっぱり恥ずかしくて顔が見れない。

俯いたあたしの顎をクイッと指で持ち上げた。

「僕は、華が僕を想ってくれている以上に、華が大好きだよ。」

恥ずかしいのに、真啓の熱いまなざしから視線を外すことが出来なかった。

…もっとキスがしたい。

あたしも真啓も同じことを考えて居たんだと思う。今度はあたしからキスを求めた。

「君のことがどうしようもなく好き…大好きだよ。」

真啓の低く優しい声が耳に心地よく響いた。熱い胸の中に包み込まれて、あたしの身体は、まるでチョコレートのように蕩けてしまいそうだった。

「東京で行われるアジア大会まで残れたら,来てくれると嬉しいな。」

…こうして真啓とずっとくっついて居たい。

あたしの中のわだかまりや不安もキスと一緒に溶けた。

「うん…必ず行くね。」

お互いの温もりを確かめ合う様に抱きしめあった。

*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*

ストーリーメニュー

TOPTOPへ