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第24章 泣いてはいけない

華がコンビニに寄っている間に俺は真啓に電話を掛けた。

「おい真啓…どうなってんだよ?華が泣いてるぞ?理由聞いても何も言わねーし。」

「良かった。急に居なくなっちゃって、何度も電話を掛けていたんだ。」

「家の人に伝えてくれないか?落ち着いたら俺が送って行くって。頼む。」

華がコンビニから出て来たので慌てて電話を切った。

「ごめんね…ユウヤ。」

俺と華は並んで歩いた。

「何があったか理由は聞かないけど、ご両親が心配するよ?」

「うん。」

「真啓くんに連絡しておいたから…俺のところに居るって。ご両親にも電話掛けて貰って、落ち着いた俺が家に送って行くよ。」

それを聞くと、華の大きな目が滲んだように見えた。俺のマンションへとふたりで入った。

…やっぱり真啓と何かあったのか。

部屋に戻ると、黒田が待っていた。

「あっと…この人は俺のマネージャーさん。」

「夜分に済みません。お邪魔します。」

華はぺこりと頭を下げた。ダイニングへ連れて行き座らせた。

「…どうしたんだよ…その子…華さんだっけ。」

黒田は華に挨拶をすると、俺を部屋の隅に呼んだ。

「話は後だ…華、お茶煎れるからおでん食べてたら?」

俺は大きな声で言った。

「あの子未成年でしょ?お前は表向き成人していることになってるんだから、どんなにまずいことか判ってる?」

黒田の顔が険しかった。それでなくてもリョウが女に手あたり次第声を掛けて、ゴシップ記事になり黒田は火消しに躍起になってたからだ。

「食べて落ち着いたら、すぐに家に連れて行くから。」

俺はリビングへ戻ってお茶を煎れた。

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