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第26章 キスの続き

「あ…の…ユウヤは、モテるだろうし、あたしよりももっと綺麗な女優さんとか歌手とか彼女候補が沢山居るんじゃないですか?」

「そんなこと無いよ。」

ユウヤは声を出して笑った。

「女性歌手なんて、事務所の眼が厳しいし、メアドだって聞くのは一苦労だよ。」

「…ってことは聞いたことがあるの?」

あたしは少し意地悪な誘導尋問をしてみた。

「あ…ばれちゃった?でも俺好きになったらひとりの子と添い遂げる覚悟だよ。いっつも。」

…それって添い遂げてないから。

ユウヤは、黒のディッキパンツのポケットに手を突っ込んだまま笑った。

「本当に一途な人はそんな事言わない気がするけど。」

あたしは思わず笑ってしまった。ユウヤは芸能人だけど、傍で見ていると普通の若者と変わりなかった。

「華…単刀直入言うよ。華が好きだ。あの夏のキスだって…本気だった。」

ユウヤはあたしの傍に近づくと長くて太い腕であたしを抱き寄せた。

「返事すぐにじゃ無くても良いんだ。真啓くんのことも忘れられないのも判る。」

真啓の名前を聞くと胸がキュッと締まるような気がした。

「考えて欲しい。俺は絶対に華に悲しい想いはさせない。」

あたしはユウヤの言葉を心の中で反芻していた。

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