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第27章 健全なお付き合い

「週刊誌で一緒に写真を撮られちゃった、Prototypeのボーカルのユウヤさん。20歳だからあたしより3つ上ね。」

「それ…って…。」

あたしはパパが何か言い始める前に矢継ぎ早に話した。

「なかなかお家に連れて来てご挨拶も出来ないかも知れないから、まだ誰にも言って無かったんだけど、これからきちんと話をするつもりだったの。」

「華さん…展開が、早すぎて僕は状況が飲み込めないんですけれど、あなたは新しい人とお付き合いをしているということなんですか?」

「はい。だけど何も疚しいことはしてないわ。だってあたしが未成年なのに出来ないでしょう?」

パパは大きなため息をついて頭を抱えた。

「華さん…僕はそーゆーことを言っているんで…は…。」

「いいえ。パパ達が心配してるのは、あたしが誰かとセックスしちゃったりしないかってことでしょう?」

「華さんっ!!!あなたは女の子でしょっあけすけにそんな風に言ってはいけませんっ。」

パパが大きな声をだした。

「だって本当の事じゃない?」

パパの話はいつもお説教じみて嫌だし、余計に反抗したくなってくる。パパの声を聞いてママが慌てて部屋に入って来た。

「ガクさんどうしたの?そんな大きな声を出して。」

ダディもドアの向こうからこちらをそっと覗いていた。

「華さんに…新しい…彼氏が居るそうです。」

パパはがっくりと頭を下げた。

「あら…だけど夜遊びは駄目よ。」

ママは、汚れたティッシュをゴミ箱に捨て乍ら驚きもしなかった。

「相手は、あたしを助けてくれたバンドのボーカルのユウヤさん。」

「あの週刊誌に載った?」

ママは眉間に皺を寄せた。

「あの時は本当に真啓のことで慰めてくれていただけなの。今はちゃんとお付き合いしてるの。」

「華さん…僕はてっきり真啓さんのことで落ち込んでると思ってたけど、それなら心配無いのかな?」

ダディがあたしを探る様に見つめた。

「う…ん。だいじょうぶ。」

あたしは少し戸惑いながらも答えた。

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