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第28章 ライバル宣言

「今日はせめて1次会の最後までちゃんといて下さいよ?」

新しく始まった音楽番組の関係者や歌手たちとのレセプションだ。歌手も飽和状態の今、どの事務所もタレントの売り込みに必死だ。

「あ~あ。面倒だなぁ。」

俺は黒田と一緒にタクシーへ乗り込み会場へと向かった。

「あとで他のメンバーも来るけど、しっかり頼む。一緒に挨拶回りからだからな。嫌な顔をせずに愛想よくするんだぞ?」

名刺の交換や、スポンサーに頼まれて色紙を何十枚も書かされたりする。俺は色紙を書かないと明言しているが、それでも頼まれる。プロトのメンバーも全員集まった。

人数が多いので、こんな時だとメアド交換も頻繁に行われる。俺も若いアイドル達からメアドを貰ったが、一度も連絡をしたことなんてなかった。

挨拶回りが終わりやっと食事にありつけると思っていると、ミーナがやって来た。

「みーつけた♪ねぇ酷いじゃないっ。引っ越ししちゃったの?マンションに何度行ってもいないんだもん。新しいところは凄く広いんでしょ?ミーナもユウヤの新しい部屋に行ってみたいなぁ。」

…相変わらずウザい女だ。

隙あれば腕を絡めてきたり、ボディタッチが著しい。

「俺何度も言ってるけど、お前に興味無いんだよ。」

俺は腕を振りほどいた。

「知ってる?今度うちのユニットとプロトで曲を出すんですってぇ。」

…マジかよ。聞いてねぇ。

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