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第29章 あたしの知らないみんな

「…って言ったら驚くかなぁ~と思ってさ。」

リツはケラケラと笑った。

「うはぁぁ~もうびっくりさせないでよっ!あたしびっくりしすぎて…。」

「おっぱいちっちゃくなった?」

リツはセーラー服の襟をくいっと指で引っ張ってあたしの胸を覗き込んだ。

「ひっどーい!!でもそれはもとから小さいからって…言わせないでよ。」

「…でもしたのはホント。」

…えーっと。華はただ今大変混乱しております。

「ちょっと待って。それはふたつの意味に取れるよね?エッチをしたことがあるか、夏とエッチをしたのか。」

あたしが考え込んでいるのを見てリツが笑った。

「あーっとじゃぁ、最初の質問の答えをどうぞっ。」

「うんあるよ。初めては15歳の時。高校に入る少し前だった。同じ中学の彼氏。もう別れちゃったけど。」

「あーっびっくりした。2度びっくりしちゃったよ。」

あたしは小さな胸を撫でおろした。

「…で、2番目の質問には答えなくて良いの?」

…MAJIですか?

「答えて…頂けたら…幸いです…けど。」

あたしは躊躇したけれど、この際だから聞いてみた。

「うん♪したよ。」

「がぁーーーっ!やっぱしてるんかいっ。」

…駄目だ。今度こそおっぱい縮んだ…てかクレーターになった。

「いつから付き合ってるの?」

あたしは自分のことで精一杯で全く気が付かなかった。

「えっ。付き合って無いよ?」

あたしは目をパチパチさせた。

「あのぅ…あたしにはレベルが高すぎて理解が出来ないので解説をお願いできますでしょうか?」

「何となく…そんな雰囲気になったから?」

…夏めっ!付き合っても居ないのに、あたしの大切なリツに何をしてんのよっ!!


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