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第31章 どっちがホント?

…プロトの曲?

空はプロトが嫌いだと以前言っていた筈。しかも歌がうまい。

…なんで?なんで…アイツがここに居るの?

夏が誘っていたのかも知れない。最悪の状況にあたしはパニックになっていた。

…全く余計なことして。それにしても熱い…早くあがってくれないかな。

じりじりと熱くなってきた身体を持て余していた。

――― ♪♪

電話が鳴った。湯船からあがる後ろ姿にあたしは思わず目を伏せた。一瞬見てしまった、広い背中に小さなお尻はとても素敵だった。空は電話を取り全裸のままで話し始めた。

「あ…黒田さん。うん。もう着いた。学校の成績表?オヤジに送らないでいいよ…どうせ見やしない…大学だって自分で決めるから良いよ。」

あたしの頭は混乱していた。

…空がユウヤのマネージャーと話をしてる…どういうこと?

「トーコさんは来てないよ。あ…メンバーにはここに来てること内緒な?折角華とゆっくりしてるのに、あいつらに邪魔されたくないから。」

空はそう言って電話を切ると、さぶんと湯船に浸かった。

…どうしよう。あがりたいのにこれじゃあ…あがれない。空がユウヤで、ユウヤが空?

混乱と熱気で頭がクラクラして来た。空が立ち上がった音が聞こえた。

…良かった。あがるんだ。

あたしは、眩暈がし始めて、すでに茹でだこみないになってて、あと5分ももちそうに無かった。

――― ザブ…ザブ…ザブ。

…え。

空が鼻歌を歌いながらこちらに歩いてくる。

…どうしよう。どうしよう。

――― くらぁ~。

出来るだけ奥へ隠れようと中腰になった途端眩暈がした。

「華っ…おま…。」

慌てて身体を隠そうとしたけれど駄目だった。

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