テキストサイズ

+* ゚ ゜゚ *Classmates* ゚ ゜゚ *+

第4章 Girls Night

その日は夜遅くまでくだらないことを話し、結局寝たのは明け方近かったと思う。

ふたりとも起きたのは昼過ぎだった。あたしたちはダディと一緒にお買い物をしにいく予定だった。

「静さん、あんまり華ちゃんを甘やかさないでね。」

ママはそれが口癖だった。ママに頼んでも駄目なものは、パパ、それでも駄目ならダディに頼む。ホントはパパが行きたかったらしいけど、緊急オペで呼ばれてしまったので、ダディがあたし達について来てくれることになった。

「ねえ…華ちゃんのお父さんって若くてカッコ良いよね?」

…あたしもそう思う。

「若くは無いよ…40代後半だし。」

「そっかぁ。言われてみればあたし達ぐらいの子供が居るんだもんね。それぐらいか…でも見えなぁい。」

ダディを真ん中にして、両サイドはリツとあたしで歩いていた。通り過ぎる女の人たちが、ダディのことをちらちら見ていくのにリツが気がついた。

「今日はダディに何を買って貰っちゃおうかなぁ。」

あたしはダディの腕を掴んで歩いた。

「トーコさんに釘を刺されてるんだから、あんまりいっぱいは駄目だよ?」

ダディはニコニコいつも嬉しそうだった。

「あたしちょっとCD見てくる!!」

「じゃぁあたしはあっちの洋服屋さんにダディと一緒に行ってくるね♪」

あたしとリツはちょっとだけ別行動になった。

「華さんは、伏見くんのことが好きなの?」

ダディが突然あたしに聞いた。こういうことに関してダディはとても勘が鋭い。

「ううん。ただの友達だよ。」

ダディかパパと居る時しか入らないちょっと高めのセレクトショップ。メンズとレディース両方置いてあるお店だ。

「いつも言ってるでしょ?あたしの理想はパパやダディみないな人だって。」

ダディは微笑んだ。

「うん。それは判ってるけど。伏見くんってガクさんにも気に入られてるし、親切だしレディーファーストが出来る良い青年だと思うなぁ。」

あたしの顔をじっと観察するように見つめた。
「うーん…でも、あたしは、男の子が好きとか良く判らないの。」

…レンアイよりも、友情だ。

「華ちゃんは、ゆっくり大きくなれば良いよ。」

ダディは、私の頭にキスをした。あたしは視線を感じて振り返った。

「あっ。」

思わず声をあげてしまった。空が意地悪そうな笑みを浮かべて、隣の陳列棚からこちらを見ていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ