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第33章 助っ人

「お久しぶりです。」

真啓が華の家にやってきた。正しくは夏と勉強する為ならしい。珍しく家にいたパパに真啓は挨拶をした。

――― にゃぁ。

俺は背伸びをすると、皆が集まるリビングへと行った。

「どこを受けるのか決めましたか?」

「華さんと同じ国公立にしようと思ってます。」

「では華ちゃんも夏さん、真啓さんと3人同じところですね。みんな僕の後輩になるってことですね。不思議な感じです。」

パパはご機嫌だった。

…なんだこの差は。

ユウヤの俺の時とは全く違う対応だった。

「ええ。遅れた分を取り戻さないと…。」

「あなたならきっと大丈夫ですよ。夕飯も食べてって下さいね。」

パパは真啓ににっこりと笑った。

「そうだ…華ちゃんに渡したいものがあるんです。」

「ああ部屋に居ると思うよ。行ってごらん。」

…二人きりにさせたく無い。

俺は慌てて真啓の後をついて行った。ドアをノックすると華はすぐに出て来た。

「あっ。真啓?どうしたの?」

華は、真啓を部屋に入れたので、俺も慌てて足をすり抜けて、華の部屋へと入った。

「これ…お土産のチョコレート。」

「わ~♪ありがとう。ご飯前だけどちょっと食べない?」

華はゴソゴソと包みを開けると、食べ始めた。

「美味しい♪」

「最近は、音楽室に来てくれないから寂しいよ。」

そうか華は俺と付き合いだしてから、昼休みに音楽室にはいかなくなっていた。

…あいつも一応俺に気を使ってるのか。

「あたしぐらい居なくったって、真啓にはファンがいっぱい居るんだから良いじゃない。」

だいぶ落ち着いたとは言え、昼休みは真啓のピアノを聞く生徒や先生が来ていた。それににわか真啓ファンも増殖しているため、煩かった。

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