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第33章 助っ人

「あれっ?今日はユウヤさんのところで勉強するんじゃなかったの?」

夏がすぐに戻って来たあたしをみて言った。

「うん…Rinが来てて、曲作るって仕事してたから帰って来ちゃったの。」

あたしは荷物を自分の部屋へ置き、リビングの椅子に座った。テーブルの上にあったおせんべいを食べた。

「Rinってあの高校生ボーカルだよね。」

夏が興奮して聞いて来た。

「うん。」

…相変わらず、夏は、にわか…だね。

余り音楽番組などは観ないくせに、夏は何故か歌手やタレントを良く知っていた。

「凄いね。実物は可愛かった?」

…なんなの?この夏の喰いつき様は?

最近は余り話をしなかったけれど、やけに気になるようだった。

「うん。細くて華奢な感じだったよ。」

「なんだよ…サイン貰ってきてよ~。」

全く華は気が利かないんだからと夏はため息をついた。

「ごめん。」

そんな事思いつかなかった。

「大丈夫なのか?相手がRinじゃ華も勝ち目ないだろ?」
夏もせんべいを一枚摘まんでバリバリと音を立て乍ら食べた。

「だから仕事してたんだってば。」

「そーゆーのって危ないんじゃないのぉ?」

夏がまた心配を煽るようなことを言って笑った。そんなことをいちいち気にしていたらきりがないよ。


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