テキストサイズ

+* ゚ ゜゚ *Classmates* ゚ ゜゚ *+

第33章 助っ人

「さぁ…タクシーに乗ろう。」

俺はRinを庇うようにしながらタクシーに乗ってスタジオへと向かった。

「すみません。わたしのせいで、一緒にいるところ撮られちゃいましたね。」

Rinは恐縮していた。

「平気だよ。これから曲を出すんだし、良い宣伝になると思うよ。」

俺は黒田さんに、今Rinとふたりでスタジオへ向かっている途中だと連絡をした。そしてもう一本電話を掛けた。

スタジオにつくと既にメンバーが集まっていた。

「取り合えず3曲出来たから見て欲しい。」

「相変わらずユウヤは仕事が早いね。Rinちゃん大変じゃ無かった?」

トオルが譜面を見ながらRinに微笑んだ。

「いえいえ。とっても仕事がはかどりましたよ。」

Rinはトモキにも譜面を渡した。黒田を含め3人で確認しあった。

「さぁどれにしようか?」

俺とRinの自信作だ。

「うーん。」「そうだねぇ。」

トモキもトオルも悩んでいた。

「ちょっと合わせてみようか?」

――― ♪~♪

俺の携帯が鳴った。

「じゃぁ先に始めてて。」

俺はスタジオの入り口へと向かった。

「おい!ユウヤ。お前どこに行くんだ?」

「あ…ちょっと。5分で戻る!!」

俺は玄関へと走った。

「悪い悪い!!呼び出してごめん!!本当に助かる。」

俺は手招きをした。

「突然だったからびっくりしちゃったよ。」

真啓はにこにこと笑いながら俺の隣を歩いた。

…真啓また背が伸びたな。

「リュウが居ないし、メンバーがまだ決まってないんだよ。受験勉強で大変だと思うけど、宜しく。」

早足でスタジオへと向かった。

「うん。大丈夫だよ。コンクールも無いし、のんびりとしたもんだよ。」

真啓は突然呼び出されたのにも関わらず、嫌な顔をしなかった。入り口では黒田が俺たちを待っていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ