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第34章 スキャンダル

「真啓?…何か知ってるでしょ?」

あたしはじっと真啓の顔を見つめた。リツはあたし達の様子を静かに伺っていた。

「ぼ…僕は…べ…別に…。」

真啓は嘘をつくのが、あたしよりも下手だ。圧迫追及されると、すぐにボロを出す。正直で素直なので、黙り込んでしまう。

「まーひーろぉー。言わなきゃ一生口きかないからねっ!」

「し…知らないよ…何も…ただ…。」

真啓があたしとリツの顔を交互に見た。

「ただ?」「ただ何よ?」

リツとあたしは真啓を睨みながら同時に聞いた。

「ふ…ふたりとも…ちょっと…怖い…です。」

あたふたと真啓がしだした。

「言わなきゃもっと怖くなるからねっ!」

…夏めぇ~絶対許さない!!

「最近…夏が…僕が居ない時にも…よく家に来ているなぁっ…て。」

真啓は言葉を選んでいるようで、ゆっくりと話した。

「それだ!」「思いっきりそれじゃん!!」

リツとあたしの声が再び重なった。

「どれぐらいの間隔で真啓の所に来てるの?」

真啓はとても良い難そうだった。

「えっと…週末…以外…?」

あたしとリツは目を合わせた。

「ちょっと待って…それじゃぁ学校がある時は毎日ってこと?」

あたしは真啓に詰め寄った。

「えっ…あっ…うん…そういうことに…なる…よね。」

「あたしとしたことが抜かったわ。」

「あ…でも、それっぽいところは見た事が無いし…。」

真啓の慌てふためき様は尋常では無かった。

「ちょっと待って…それっぽいことってどーゆーこと?」

今度はリツが真啓をじっと見つめた。考えてみれば、あたしよりも遅く帰って来ることが度々あった。てっきり、真啓と勉強でもしているのかと思っていたけれど、これでやっと判った。

「えっ…あっ…彼女とか彼氏とかって雰囲気じゃ…ないって言うか…。」

真啓は、弁当を食べるのを諦めたらしく、半分程残っているのに片付け始めた。

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