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第34章 スキャンダル

「付き合ってはいないけど…夏くんのこと好きよ。」

怜は大きな眼であたしの顔をじっと見つめた。

「夏に彼女が居るの知ってるよね?」

「ええ。知ってるわ。彼女とは土日に会ってるんでしょう?だからわたしは、夏くんと普段の日に会う事にしてるの。」

怜は悪びれずに言った。

「でも…それって…夏が二股してるってことになるよね。」

あたしはどぎまぎしいながら聞いた。

「そうね。」

…あっさりしすぎだ。

「でも…付き合って無いの。セックス・フレンドって感じかな。」

「怜!」

真啓が大きな声を出した。

「そんな関係駄目に決まってる。夏には彼女がいるの知ってて付き合うなんて。夏の彼女も僕の友達なんだ。いい加減なことをしちゃいけないよ。」

真啓の顔は、険しかった。こんなに怒った真啓をあたしは見た事が無かった。

「でも…仕方が無いじゃない…好きなんだもん。」

怜は悪びれもせずにあっさりとしていた。

…駄目だ。あたしの理解を越えている。

「わたしは、夏くんに彼女と別れてなんて言ってないし、別れられても困っちゃう。」

怜は、コーヒーテーブルに肘をつき、その上に自分の小さな顔を乗せながら溜息をついた。

「困っちゃう?」

あたしは困惑した。普通は好きな人なら、独占したくなるものじゃないんだろうか?少なくともあたしだったらそうだ。

「うん。だって…わたし彼氏居るもの。」

…!!!

あたしも真啓も怜の言葉に絶句した。

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