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第7章 空の秘密

俺はそこで目が覚めた。

「ああ…判った。」

曲を書いている間に、ソファでいつの間にか寝てしまったらしい。俺は黒田に返事をして、重い体を起こし、寝室まで歩き、ベッドに倒れ込んだ。再び俺は、またウトウトと微睡みの中へと戻った。

気が付くと、香水臭くない女の部屋のベッドの上に寝かされていた。

…あーあ。 あいつかよ。

ベラベラとまだしゃべっていた。正しくは、俺に話しかけていたようだが、俺が寝てるのに話してるんだから、独り言だ。

…煩い。

それにしてもアイツはよくしゃべった。

「トーフ♪起きたのっ。一緒に寝よう♪」

アイツは俺を抱き上げ、くんくんと耳の匂いを嗅いで、自分の顔の傍に置いた。

「あー良いにおい♪君はあたしの家の子だからね。」

アイツはどうでも良い事をベラベラとしゃべり続けて居たが、突然静かになった。

…ん?…寝落ち?

そっと顔を近づけてみると、すーすーと寝息を立てている。

…マジで…寝たらしい。凄ぇな。

あいつの顔をじっと見ていた。無邪気なその顔は中学生ぐらいか?

…なんだよ。飼って貰うなら、もっと綺麗なお姉さんが良かった。

明日からはコイツの母親の部屋で寝ようと俺は心に決めた。あの人に何処かで会った気がする。だからあの人の顔を見て強迫的に後をつけた。

…おっぱいデカかったもんな。

静かに寝息を立てている華は、眉の少し上で切られた前髪が幼く見えた。長いまつ毛に形の良い鼻。真っ白な肌は、絹のようにすべすべで、ニキビひとつ無かった。

…石鹸のにおいだ。

思わず大きく息を吸い込んだ。
俺がいつも見る、ケバケバしく作られた女達とは全く違って自然でそれでもキラキラしてた。美人じゃ無い…どちらかと言えば、虐めたくなる可愛らしい顔だ。

「あら…ゴロゴロ言ってるの?おいで。」

アイツの眼が突然開いて俺を布団の中に引きずり込んだ。

…あわわわっ。流石にこころの準備が。

「寒いから一緒に寝よっ♪」

アイツにギュッと抱きしめられた。

…やっぱり…胸…ちいせぇな。

猫の俺はその温かさでいつの間にかまた寝てしまった。

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