テキストサイズ

+* ゚ ゜゚ *Classmates* ゚ ゜゚ *+

第7章 空の秘密

「おぉ…じゃぁ頼む…先生も後で様子を見に行くから。」

…ゆらゆら揺れて気持ちが良いな。

「あの…もう…だいじょ…。」

あたしは何とか重たい瞼を開けてお礼を言おうとした。すぐ目の前には、空の整った顔があった。

「わっわわわっ!!」

あたしは慌てた。

「嫌だ!おろしてよ。」

あたしは空の腕の中で暴れた。

「おい馬鹿っ。暴れるのちょっと…待て…。」

ギュッと抱きしめられたあたしは余計に暴れた。
身体がふわっと浮いた次の瞬間、階段の踊り場の上に放り出された。

――― ゴンッ。

「いたたたた。」

あたしはお尻を強かぶつけ、起き上がろうとした時に、空の顔があたしの数センチの所にあって驚いた。どうやら頭は空の胸と腕に守られて、お尻だけ打ったらしい。

「階段だから…って言おうとしたのに…。」

…ってことは?さっきゴンッって言ったよね?

空はそう言ったきり、動かなくなった。

「ちょっ…ちょっと。空?」

声を掛けたけど、ぴくりともしない。

「いやだ…どうしよう。」

あたしは空の口に耳を近づけた。

…良かった。息はしてる。

「えっと…。」

首にそっと触れて見ると、ちゃんと拍動してた。

「そうだ!頭。」

あたしは独り言をいいながら恐々と空の頭に触った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ