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第7章 空の秘密

「血は…出て無い…良かった。」

…出てたりしたら、あたしも倒れているところだ。

「どうしよう…どうしよう…。」

「くすっ…。」

…えっ?

「あははははは…バーカ。死んだふり。」

空がゆっくりと起き上った。

「いててて…マジ痛かった。お前さ…ぁ…。」

「空の馬鹿!!」

あたしは起き上がった空を突き飛ばした。

「…ったく。何だよ。助けてやった…の…に…。」

あたしはいつの間にか、緊張が解けてポロポロと泣いていたらしい。

「心配…して…損した。こんな…時に…ふざけるなんて…。」

空は汚れた制服をパタパタと叩いて立ち上がった。

「歩けるか?薬貰いに行くんだろ?」

…えっ。

「どうせ食い過ぎて腹痛か、生理だろ?」

空はへたり込んだあたしの腕を掴んで立ち上がらせた。

「なっ…。」

―――― くらぁ~っ。

あたしは空の腕を振り払おうとした瞬間再びふらついた。

「危ねぇな。」

あたしの腕を大きな手でグッと力を入れて掴んだ。

「ちょっと!触らないでよ。」

「あーあ面倒臭ぇな。お前ずっと気を失ってれば良かったのに。」

…また。ほんと憎まれ口ばっか!最低。

あたしは壁沿いにゆっくり歩いた。

「そんな遅いと、保健室に辿りつくまでに日が暮れちゃうな。」

「うっさいわね!もう一人で歩けるから大丈夫だから、帰りなよ。」

あたしは大きなため息をついた。

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