+* ゚ ゜゚ *Classmates* ゚ ゜゚ *+
第2章 転校生
1時間目が終わり、次は音楽で移動教室だった。
あたしはリツと移動の準備を始めた。
「おい…お前 案内してくれるんだろ?」
アイツが声を掛けてきた。
「えっ…うん。」
リツはにやにや笑ってた。
「じゃ 華 あたし先行ってるね。」
「ちょっと…何言ってんの?音楽室へ行くんでしょう?だったら一緒に行こう…。」
リツはさっさと教室を出てしまった。
…なによ。
あたしは空と一緒に並んで歩いた。
「お前…ちっこいな。」
…うるさい。
「古水流くんが、大きなだけでしょう?」
あたしは早足で歩いたが、空は普通についてくる。背も高いが足も長い。
…きっとパパが若かったらこんな感じだったのかも。
あたしは自覚がある正真正銘のファザコンだ。空の少し硬そうな髪は綺麗に整えられていて、彫りが深い顔立ちをしていた。
…もしかしたらクウォーターとか…なのかな?
「それに…お前って言うのやめてくれない?あたしには今泉 華って名前がちゃんとあるんだから。」
あたしは両親にだって呼び捨てで呼ばれたことはないんだから。
「はなったれ華。」
あたしは前を見てどんどん歩いていく。
「古水流くんって子供っぽいのね。」
廊下が長い気がした。
「俺 90点ぐらいだと思ってんだけどなぁ。ちょっとショック。」
…やっぱり 聞こえてたんだ。
「あたしは、何も言ってないわよ。幾ら外見が良くったって、性格が落第点。」
階段をパタパタと降りた。
「顔も性格も落第点な、はなったれ華に言われたくないね。」
…口の減らない奴だな。
「別に…あなたに言われたって全然平気。」
渡り廊下では移動教室から帰ってくる生徒達とすれ違った。
―――ゴーッ。
季節が変わったばかりの秋風は、気まぐれに突風となって、校庭からの砂を巻き上げた。
「きゃっ。」
丁度、渡り廊下の途中にある階段をよろけて踏み外しそうになった。
…あぶ…ない。
階段が顔の前に迫ってきた。
――― ガシッ。
空があたしの腕を捕まえてくれた。
――― ボフッ。
勢い余って空の胸に顔を埋める格好になった。
「気を付けないと、低い鼻が余計低くなるぞ。」
空はあたしをしっかりと抱き止めた。
「古水流くん…さっきからひとこと余計なのよ。」
あたしはムッとして空の顔を見上げた。
あたしはリツと移動の準備を始めた。
「おい…お前 案内してくれるんだろ?」
アイツが声を掛けてきた。
「えっ…うん。」
リツはにやにや笑ってた。
「じゃ 華 あたし先行ってるね。」
「ちょっと…何言ってんの?音楽室へ行くんでしょう?だったら一緒に行こう…。」
リツはさっさと教室を出てしまった。
…なによ。
あたしは空と一緒に並んで歩いた。
「お前…ちっこいな。」
…うるさい。
「古水流くんが、大きなだけでしょう?」
あたしは早足で歩いたが、空は普通についてくる。背も高いが足も長い。
…きっとパパが若かったらこんな感じだったのかも。
あたしは自覚がある正真正銘のファザコンだ。空の少し硬そうな髪は綺麗に整えられていて、彫りが深い顔立ちをしていた。
…もしかしたらクウォーターとか…なのかな?
「それに…お前って言うのやめてくれない?あたしには今泉 華って名前がちゃんとあるんだから。」
あたしは両親にだって呼び捨てで呼ばれたことはないんだから。
「はなったれ華。」
あたしは前を見てどんどん歩いていく。
「古水流くんって子供っぽいのね。」
廊下が長い気がした。
「俺 90点ぐらいだと思ってんだけどなぁ。ちょっとショック。」
…やっぱり 聞こえてたんだ。
「あたしは、何も言ってないわよ。幾ら外見が良くったって、性格が落第点。」
階段をパタパタと降りた。
「顔も性格も落第点な、はなったれ華に言われたくないね。」
…口の減らない奴だな。
「別に…あなたに言われたって全然平気。」
渡り廊下では移動教室から帰ってくる生徒達とすれ違った。
―――ゴーッ。
季節が変わったばかりの秋風は、気まぐれに突風となって、校庭からの砂を巻き上げた。
「きゃっ。」
丁度、渡り廊下の途中にある階段をよろけて踏み外しそうになった。
…あぶ…ない。
階段が顔の前に迫ってきた。
――― ガシッ。
空があたしの腕を捕まえてくれた。
――― ボフッ。
勢い余って空の胸に顔を埋める格好になった。
「気を付けないと、低い鼻が余計低くなるぞ。」
空はあたしをしっかりと抱き止めた。
「古水流くん…さっきからひとこと余計なのよ。」
あたしはムッとして空の顔を見上げた。