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第7章 空の秘密

「待ちなさい。手を見せなさい。」

空は止まらずに歩き出した。

「見せてくれないのなら、おうちの人に電話をして来てもらうわ。」

空の足がピタリと止まった。左手の手首が腫れてた。

「あなた…この腫れじゃ、骨が折れてるかも知れないわ。」

あなたこそ病院へ行かないと駄目ねと先生が言いつつ空にも痛み止めを渡して、手のひらから、手首の少し下まで添え木をした。

「先生…空は、頭も打ったの。ゴンッて凄い音がしたんです。」

余計な事言うな馬鹿とあたしに言った空を先生が睨んだ。

「病院へきちんと行かないと駄目ですよ。」

「はい。」

空は嫌な顔をしながら言った。

「あたし一緒に病院行くよ。」

「良いよ来るな。元はと言えばお前があんなところで暴れるからだ。」

空はむっとしてあたしを睨んだ。

「ごめん…なさい。」

あたしは責任を感じていたし、空はこのままじゃ病院へ行かない気がしたので、無理やり病院へ連れて行った。結局、空の手首は酷い捻挫で済んだ。骨が折れていないだけでホッとした。

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