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一途とは

第4章 ごめん。








一瞬時が止まった




ちょっと!
ちゃんとうちの頭動いて!

焦りもあった。







「………わざわざ…?
確か、家からここまで、40分くらいかかるとか、言ってなかったっけ。」


「うん!1時間以上かかる!」


「え…わざわざ?」


また同じこと聞いてる。

頭、動いてってば!



「うん!
…だって…ひなこと一緒帰りたかったんだもん…」


優しそうに、そっと、目を閉じて言った。


ちょっと口元が笑ってるかな



「ありがとう…
そんなに想ってくれてるんだ…ね…。」


胸になんとも言えない感覚が頭まで勢いよく回った。



「ううん
俺の勝手だからいいの」


次に、悲しげに言った



まだ両想いになってないみたいなことを悟ってるようだった。



「いや……そんなこと言わないで…」



「……あ!電車あとちょっとで行っちゃう!
早く乗ろ!」


うまくはぐらかされた…。



「う…うん……」



走り、駅員の怒りに近い注意のアナウンスも虚しく、電車に飛び乗った。


瞬間、ドアが閉まり


「あっぶねー!」


「良かったー!乗れた…!…本当は駆け込み乗車ダメだけどね笑」


「しょうがないしょうがない笑」



少しだけ満員電車に割入ってゆく。


丁度1つだけ座席が空いていた。


「りょーや座って座って!」


「いーよー!ひなこ座って!」


可愛く喋る


「いや…でもりょーや…」


「いーの!男だし!」


「では…お言葉に甘えて笑」


実際、ちょっと座りたいという気持ちもあった。


座席に座り、特に話すことも無いなー、とは思いながらもちょこちょこ話をふる。


まぁ…すぐに会話は終わる。



そうこうしてる間に隣の座席が、空いた。

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