一途とは
第4章 ごめん。
はぁ…もう10:30かぁ…
どうしようかなー…
明日も朝から塾だし…
寝るかぁ…
……ん!?待てよ…
確か、夏休み明けはテストが……あるんだ……
えーー…
また点数悪くて課題の大嵐かなー…
あー…なんか…もう、いいや……
ひとしきりパソコンをいじり終えると、寝た。
いつものクラシック音楽を聞いて。
自分もピアノを高1までやっていて、やめてからも、たまに弾いていた。
お母さんはヴァイオリン弾きで
お母さんのお腹にいた時から聴いていたクラシック音楽は私にとって、なんかほっとできる存在だった。
正直
全然受験の準備なんかやんなかった
ただただ、路頭に迷ってた
実は、獣医になりたいと思って理系に進んだが
決して数学は得意じゃないし
自分が理系に合ってるとも実感がわかない。
でも、数学の計算、生物が「好き」だった
だが、そんな「好き」だけで通じない現実は深刻で
毎回の面談で「お前獣医になりたいなんか言ってるけどこんなんじゃ到底無理だよ。諦めた方がいい」と言われる
ごもっともな意見だと思う。
その通りだと思う。
確かに、頑張りきれてない。
もっと勉強にも真剣に取り組むべきだったと思う。
でも
あの、冷たい表情で
生徒をバカにしたような
見下している表情で言ってほしくなかった
もう、お前に獣医なんか目指す資格なんてない
バカじゃないか?
お前は文転して、その辺の大学か専門学校でも行けばいいんじゃないか?
笑ってバカにした表情で言った
お前なんて、もう知らねーよ