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一途とは

第4章 ごめん。





走って、走って駅から側の塾にやっと着いた…!



はぁ…はぁ…


とにかく、とにかく走る



階段も飛び飛びでかけ上がればいいのに1段1段走って登る


とてもエネルギーを使う





「…こんにちは!……ごめんなさい!!」



前の受付には仲の良い関根さんが出欠席表を持って立っていた


じっとこちらを見ている…



「もう~遅いよ~」


「すみません!!!」



40分キッカリ遅刻



汗がだらだら落ちてきた

今日の服は気に入ってる黒い、少しだけ胸があいたチュニックのシャツに水色の短パン

丈は折ってある



せっかくのシャツも、これじゃあ台無しだ。


ずいぶんと水を含んでいた



受付で待ってると奥から水を飲み終えた山口tが、あ、来たかみたいな、普通のいつもの顔して出てきた



「じゃ、行こうか」



ちょっとカッコつけて言った




2階に上がりながら


治まってきた息をちょっと切らして


「ごめんなさい……」


「なに?どうしたの」




「………寝坊です」


「何してんの?」


笑って驚いたように言われた



「ごめんなさい……」







席につくとガラッと雰囲気を変えたように


「まぁ、やっていきましょう」



と言った


この、いつもの山口tの切り替えの早さはすごいと思う



何か過去にあったのだろうか








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