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sugar-holic2

第11章 約束を叶えるために

「何だか不思議な感じ」

「何が?」

「こうして堂々と並んで歩けてるのが」

別に内緒の恋をしてる訳じゃないんだけど。

それでも、いつどこで誰に会うか分からない中で、一緒にいると気になってしまう。

「何か、カップルって感じじゃない?」

自分で言ったのに、何だか可笑しくなる。

カップルって…その言い方、何なのよ!?

クスリと笑いをこぼすと、そんな私を見た倉田くんが

「いつもはそうじゃないって?」

目を細めた。

「不倫でもないのに、後ろめたく感じてる?」

「ん~、そうなのかなぁ」

別に、交際をオープンにしてもいいとは思ってる。

だけど、そうなったら、多分だけど同じ部署にはいられなくなると思う。

それに、倉田くんの仕事でも、多少の影響が出そうで…。

ほら、女の子から情報聞き出すとか?

女の子も倉田くんがフリーだから緩む訳でしょ?

彼女がいるって分かったら、ガード堅くなるのは当たり前だから。

不利益になることは避けたいんだけどな…。

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