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sugar-holic2

第13章 計画とは違って…

倉田くんが過去にどんな人とどんな事をしてたとしても、今さらなのは分かってる!!

だけどね、気にし始めたら…そういうのが気になるんだよっ!

黙り込んでいると

「だったらアンタは?」

倉田くんが顔を向けて、直接私を見た。

「他の男と風呂入った事、ある?」

う…っ。

露天風呂付きの客室なんていい場所で入った事はないけど…

「言わなきゃダメ?」

出来ればそういう話は避けたいんだけど。

探るように倉田くんの瞳を覗くと

「聞いて愉しい話ならな」

そして、ふっ…と鼻で笑われた。

「アンタだって、言ってて面白くはないだろ?」

それはそうなんだけど…。

ものわかりの良すぎる態度にも不満が残る。

「今、俺を洗ってくれてるのはアンタだ。それじゃ駄目か?」

「…そうだね」

口角を引き上げて笑みに見える表情を作ると、タオルで倉田くんの背中を洗っていった。

この人は、私のすべてが知りたい訳ではないんだな。

そして、倉田くんも、倉田くんのすべてを教えてくれるつもりはないんだな…。

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