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sugar-holic2

第13章 計画とは違って…

倉田くんを恨みを込めて睨むと、腕に付いた泡を洗い流す。

…もう!!

むくれた私を見て、倉田くんが笑いをこぼし

「どうせだから洗っていきなよ。ついでだし」

そう言って、私の腕をとった。

「風呂入ってないから寒いだろ」

掴まれた部分がじんわりと温かくなる。

「だ…大丈夫!平気!!」

「そう?」

探るように覗き込んでニヤリと笑うと

「結構冷えてるけど?」

そのままするりと腕から肩にかけて撫でられる。

「ちょ…!!」

「洗ってやるから」

倉田くんの手のひらが温かい。

本当は寒さを感じ始めてきた肌に、その熱が妙に心地よくて…

その指が首筋に触れた途端、ぞくんと体が震えた。

「やっ…駄目!!自分で洗えるから!!」

慌てて倉田くんの手を払うと、自分の体を抱き締めた。

こんな所で。

ちょっと触られただけなのに。

「意固地だな」

倉田くんの苦笑いに、何故だか泣きたくなる。

心臓がこんなにも高鳴って…ゾクゾクしてるなんて…

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