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sugar-holic2

第15章 聞き酒

俺だけ?

聞かれた言葉の意味が分からず、首を傾げると

「俺はいつまで『倉田くん』なの?」

瞬きをして、その意味を図って…

「私も…?」

「じゃないとアンフェアでしょう?」

そう言って、倉田くんはニヤリと笑みを浮かべていた。

こういうのに公平も不公平もない気がするんだけど!!

「え…じゃあ、何て言って欲しい?」

納得いかないまま、とりあえず聞いてみると、倉田くんが目を細めて…

その表情に、ハッと我にかえった。

「あ!!仮にだよ!!まだ決めた訳じゃないからね!!」

危ない危ない。乗せられるところだった。

慌てた私に、苦笑いを浮かべると、当たり前のように話す。

「普通、名前で呼ぶんじゃない? 」

普通、ね

「倉田友紀くん、か」

「あ、ちゃんと知ってた」

「当たり前でしょ!?」

彼氏の名前くらい、ちゃんと覚えてます!!

「にしても、フルネームで君づけって。学校の先生かよ」

「先生か。親戚のおばちゃんって言われなくて良かった」

嫌味に嫌味で返すと、倉田くんが酒瓶の口をこっちに向けてきた。

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