テキストサイズ

sugar-holic2

第17章 借りは返す主義だから

予想通りベッドに運ばれて、まるで壊れ物を扱うように下ろされる。

「ね、私、何かした?」

友紀の態度に、思い当たる事があって聞くと、薄く笑みを浮かべ

「やっぱり天然」

その答えで、自分の読みが当たったと確信した。

だけど、問題なのは。

何に対して友紀が反応したのかがさっぱり分からない。

口を曲げて不満げな表情をすると

「気付いてない?アンタから好きだって初めて言われた」

あ…。

友紀も気付いてたんだ。

私があえてそういう事を言わないようにしてたのを。

「やっぱりわざとか」

私の表情で分かったのか、軽くデコピンをしてきた。

「うっ!!」

額を押さえて呻くと、友紀は愉しそうに笑って

「聞きたかった言葉が聞けて気分上がって」

え?気分上がって?

どう見てもそんな風にはみえなかったけどな…。

友紀の顔色を窺うと、片頬を上げてシニカルな笑みを浮かべ言い切った。

「そんな自分にムカついてるだけ」

…何で!?

ストーリーメニュー

TOPTOPへ