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sugar-holic2

第17章 借りは返す主義だから

理解できなくて目を丸くしていると、友紀が近付いてきて

「んっ!!」

唇を塞がれた。

唇を食まれ、角度を変えながら吸われて、ぼうっとする頭の隅で違和感を覚えていた。

いつもと違う。

友紀のキスは、最初は啄むような軽いタッチで…。

今みたいに最初から深くなんかないのに。

唇が離れて、荒い息を整えながら目の前の友紀を見つめる。

同じように息を荒げて、射るような強い眼差しで私を見つめる友紀に、心臓が早鐘を打つ。

「梢」

私を見つめたまま、少しかすれた声で名前を呼ばれて。

その声に、その目に、その表情に、背中をぞくりと震わせた。

「俺のものになれよ」

私の頬に手で触れて、親指で口元を拭われて。

さっきのキスで零れた唾液だと分かって、恥ずかしくていたたまれなくなる。

俺のものになれ?

前にも言われたけど…

「そんなの…もう、とっくに…」

荒ぶる鼓動を抑えて答えを口にした。

とっくに『俺のもの』だよ。

友紀しか見てない。

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