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sugar-holic2

第18章 だから、俺は…《倉田side》

下唇を滑らせて指を離すと、梢は一瞬肩を震わせた。

本当はキスしたいけど、場所が悪すぎる。

「俺がついてる。だから安心しろよ」

梢にだけ聞こえるように言うと、顔をほんのりと赤らめて、視線をさ迷わせて

「相変わらずキザだね」

そう言って、手元のファイルをまとめて持ち直した。

「でも、まあ…」

小首を傾げて、照れたように笑いを浮かべると

「うん、分かった。見てて」

俺を見て、そう言って微笑むから。

俺は右手を握り締めて、衝動を抑えると

「じゃあ、頑張って下さい」

そう言葉を交わし、ホールに戻ると自分の席に座った。

一応は部署ごとの並びで席を設けられているものの、役職者はひとかたまりのブロックで席が確保されていて…

ま、発表の出入りがあるから固められたんだろうけど。

梢と切り離されてるようで、それも面白くない。

野尻部長が進行していき、営業部の発表が告げられる。

まずは徳島部長のスピーチが始まった。


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