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sugar-holic2

第4章 責任の行方

「ハッキリ言ってやればいいのに」

「ハッキリって…」

「何を不安がってるの?」

比呂子さんは首を傾かせながら眉を寄せた。

「梢ちゃんが言ったことで、あいつがどう思うか、とか?」

比呂子さんの言うことも悩みの一部で…

口をモゴモゴさせていると、ははっと小さく笑われた。

「何言われようが、傷付くほどナーバスな奴じゃないでしょ!?」

それは…そうかもしれないけど…。

でもね、傷つかないって言うのも、気にしてないって言われてるみたいで、それはそれで不満も残るんだけど。

ふぅっとため息をつくと

「何かね…付き合うのと結婚って、イコールじゃないんだって考えちゃう」

「おっ!?核心めいた言葉だこと」

「前に付き合った人とは考えたんだけどね」

「あぁ…前にここに来た人?」

あ、そうか。比呂子さんは強司を知ってるんだ。

頷いて、お茶を飲むと息を吐いて

「今は…あんまりそういう事、考えなくなっちゃったな」

ポツリと呟いた。

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