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sugar-holic2

第4章 責任の行方

「そういう奴だって分かってたでしょう?」

「うん。分かってたよ?」

得意先の情報なんかも、その会社の女子社員と合コンして入手してたくらい、女の子受けしてたって事も聞いたし。

そういう話を隠さずにするってのも…。

信用されてるの?

それとも…ただの自慢?

自然と険しい表情を浮かべてしまうと

「私は梢ちゃんたちお似合いだと思うけど?」

何でもない事のようにさらっと言われて、目を見開いた。

「え?何?急に!!」

「急って…前にも言ったことあるよ~?」

そうだっけ?いつ?

比呂子さんの家に泊まったときの…あの事?

「前にも言ったかもしれないけど、あいつ、なかなか自分の気持ちを表に出さないから」

…うん。

それは本当にそう思う。

付き合うようになってから、倉田くんの言動が見えてくるようになって…

「梢ちゃんには、それだけ素の部分見せてるんだからさ」

比呂子さんはお茶を飲み干すと、手を合わせてご馳走さまでした、と礼をした。

「誰よりも近いところにいるんだと思うけど」

……うん…。

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