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sugar-holic2

第5章 行方の知れない想い

あまりにも意外な返しだったのか、まじまじと私を見上げながら戸惑っている。

「何言って…」

「選ばれたのは、倉田くんだよ」

「は?」

目を見開いて、驚きを隠さない倉田くんの顔を見て、思わず笑ってしまって。

「何だよ!!くそっ…!!」

手を離して立ち上がり、顔を反らすから。

可愛い。

何か、からかいたくなっちゃう。

「え?何!?もしかして照れてる?」

こっちに背を向けてる倉田くんに声をかけると

「ふざけんなよ!」

あ、ふて腐れちゃった。

からかいすぎたかな?

「ごめんね」

それでもこみ上がる笑いが抑えきれなくて、口元を手で覆って隠していると

「じゃあ、俺が本社に…?」

戸惑って困惑してるような顔で聞かれる。

「ううん。まだ手探りの状態だから、異動はなし」

「あ…そ」

小さく息を吐き出し、口角をきゅっと引き締めて…

何を考えてるの?

「やってみたい気はある?」

「そりゃあ…ね」


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