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sugar-holic2

第7章 深まる疑惑《倉田side》

「成程。そりゃあご苦労さん」

立ち上がって背伸びをすると、

「煮詰まりついでに休憩するか?」

「あ…そうだな」

富永の提案に乗った。

確かに煮詰まってる。

だからあんな事考え出してしまうんだ。

「向こう行ってコーヒーでも飲むか」

「そうだな」

二人で休憩所に向かった。

自販機でコーヒーを買い、向かい合って座る。

コーヒーを一口飲むと、富永は盛大にため息をついた。

「それにしてもさ、全くの手探りから始めるのって辛いな」

「まぁな」

商品開発部だもんな。

一番の主力にならなきゃならない分、辛さも格段なんだろう。

「富永はいつから関わってるんだ?」

企画部にも前もって話があったみたいだし。

商品開発部なら、もっと前から打診があったんだろ?

「ん…聞いたのは3ヶ月前ぐらい?」

あぁ…ちょうど国体でバタバタしてた位か。

だったら仕方ないな。

あの頃にそんな話されても、引き受ける余裕は正直なかった。

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