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sugar-holic2

第7章 深まる疑惑《倉田side》

「別にやりにくくはない。出来る人だし」

出来すぎてなかなか優位に立たせてくれないけどな。

もう少し俺を頼ってくれたらいいのに。

「そうか…うん、やっぱそんな感じだわな」

ん?

富永の言い方に引っ掛かった。

「何でそんな事聞くんだ?」

「いや、今まで会ったこと無かったからさ。うちの社始まって以来のエリート女史って、どんな人かと思ってたんだ」

エリート女史。

ま、確かに課長職の女の人ってあの人しかいないけど。

そんな噂たてられてるのか。

小さく笑いを浮かべていると

「だけどさ、キレーな人だよな」

「は?」

思わず富永を凝視した。

「え?倉田はそう思わないのか?」

…そんな事聞くなよ!

富永は俺があの人と付き合ってるのを知らなくて聞いてくるんだ。

それは分かる…けど。

どう答えても自分の首を絞めそうで。

しかめ面で考えてしまうと

「認めないなんて、倉田の美人基準は高いんだな」

そういう訳じゃねぇよ!!

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