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sugar-holic2

第9章 時間を忘れて…

こないだの日曜日、亮くんに付き合ってもらって練習したんだ。

日曜日なら会社の駐車場が空いてると思ったら、意外に出勤者が多くて見つかったのは誤算だったけど。

そのあと、亮くんの大学の駐車場で練習させてもらったから、それなりに自信ついたんだよ?

「行きたいところがあるなら、俺の車で行ったのに」

…だって。それじゃあ目的が違っちゃうんだもん…。

「いいから。早く乗りなさいって!」

荷物を後部座席に置き、渋々…って態度で助手席に乗ると、ため息をつかれた。

「女に運転させてドライブなんて、今まで一度もないんだけど」

ふーん。それは今までに色んな女の子を車に乗せたって自慢ですか?

それとも、自分が主導権握らないと落ち着かないの?

「良かったね。初体験じゃん」

にっこり笑顔を浮かべて、エンジンをかける。

「じゃあ、いっきまーす」

ギアをドライブに入れ換えると、アクセルを踏んだ。

「で?何処に行くんだよ」

「着いてのお楽しみ」

ナビに行き先入れてあるから迷い様が無いもんね。

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