
言いなりなんてっ
第3章 サークル
「俺、莉子先輩と同じアパートなんで、俺が送ります。」
声の主は、海で……わたしは、海の胸板に体を預けている状態。
ぶつかったのは海の固い胸板だったんだ…
ってか、海!?
「あ、そうだったの?ならそっちの方がいいかぁ…
海、莉子ちゃんのことよろしくね。」
最後まで爽やかな笑顔の浩介先輩。
「えっ、あっ!失礼します!」
立ち去る先輩の背中に、わたしはとっさに挨拶をすることしかできなかった。
そんなこんなで、海と一緒に帰ることになったんだけど
「…………」
「…………」
さっきから、無言。
