スイッチ
第16章 不安たくさん。
5人揃っての収録はいつも楽しい。
今日も相葉さんはかっこ良くて可愛くて、面白かった。
N「・・・・・・・・。」
いや、やっぱ俺不機嫌。
視線の先には、相葉さんと今日のゲストだった女優さん2人。
M「両手に花だな〜相葉ちゃん。」
羨ましい、と零す潤くんを思い切り睨んだ。
M「・・・冗談です。」
嵐と何度か仕事が一緒になった事のある人達だし、人見知りの相葉さんもわりと打ち解けてる。
でもさ・・・
今日はやたらと相葉さんへのボディータッチが多いんですけど?!
収録終わったってのにまだ喋ってるよ!
M「最近彼氏と別れたらしいからなぁ、あの人・・・」
N「は?」
何だよそれ。
次の彼氏候補ってわけ??
N「相葉さんは俺のモンなんだけど?」
M「俺に言うなよ〜」
N「あの人達に言えないんだもん!」
M「・・・まぁ、確かに。」
相葉さんも何であんな笑顔で話してんだよ。
勘違いされても知らねーからな!
N「・・・行こ、潤くん!」
これ以上見ていたくなくて、潤くんの手を引いて楽屋へ戻る。
あいばかなんて置いてっちゃうもんね。
M「おい、こんな事で怒るなよ?
相葉ちゃん困るぞ?」
N「分かってるよ!!」
そんな事言われなくたって分かってる。
俺たちのまわりには男女問わずキレイな人がいっぱい居る。
いちいちヤキモチ妬いてたら身がもたない。
「あのっ・・・!!」
早足に楽屋へ戻ろうとしていた俺たちを、さっきの女優さんの1人が呼び止めた。
N「・・・・・・・・。」
M「なに?どうしたの?」
俺が黙ってるので、潤くんがにこやかに対応する。
「あの・・・私、今日すごく緊張しちゃって。うまく喋れないのを二宮さんにフォローして頂いて助かりました。
ありがとうございましたっ!!
またよろしくお願いします!」
ペコリと頭を下げた彼女は、チラリと俺を見ると、そのまま走って戻って行ってしまった。
M「赤くなっちゃって。可愛いコだねー。」
N「・・・でも恋敵!」
ベーっと舌を出した俺を見て、潤くんが呆れたように息を吐いた。
M「子どもかよ・・・。」