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スイッチ

第20章 憧れ?好き?


M side



M「拗ねてない。」


S「そーだな、拗ねてない。笑
てか寝不足??」


大丈夫か?と顔を覗かれて
思わず距離を取ってしまった。
顔が近くてビックリした・・・


S「あ、悪い。」


俺の反応を拒否と取ったのか謝る翔くん。
嫌だったわけじゃ無いし、すっと離れられるとそれはそれで何か寂しいんだけど。


・・・いやいや、寂しいってなんだよ。


S「なんかあるんだったら相談しろよ?」


向けてくれる笑顔は昔から変わらず、男らしくて心強くて・・・


昔はもっとチャラかったけど。
髪も長くて、茶髪だった。
ピアスもしてたし。



キャスターの姿しか知らない人が見たらビックリするだろうな。
ふふっと笑ってしまって、翔くんが変な顔をしている。



S「なに。思い出し笑い?」


M「うん、思い出し笑い、かな。」


S「随分ご機嫌だな。笑」


俺の肩をポンと叩いて、翔くんが楽屋へと歩き出す。
もう会話終わりか・・・


これが相葉ちゃんやカズ相手だったらもっと盛り上がるんだろうな。
いつも楽しそうに騒いでるもんなー・・・


カズなんかいつも頭ポンポンされて甘やかされててさ。
相葉ちゃんだって翔くんに抱き付いてふざけてたり。


翔くんが2人に向ける笑顔も優しい。


俺と居てもつまんないよなぁ・・・



なんか、仕事の疲れが急に来た気がする。
今日は早目に寝て休んだ方が良いかもな。


M「・・・・・・」


少し前を歩く翔くんの背中を見て、何か声を掛けたくなったけど・・・
結局何も言葉が出てこず、翔くんがくれたジュースをギュっと握りしめた。


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