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第20章 憧れ?好き?



S side


“松潤が1番頼れるのは、翔ちゃんだと思うよ?
昔から、翔ちゃんは松潤のヒーローだからね!”



雅紀の言葉が、なぜだか俺の胸をソワソワさせる。


こないだ、俺の後ろを追いかけてくる松潤を見て懐かしく思ったんだよな。
若い頃、いつも俺にくっついて甘えてたのを思い出して。


鬱陶しいフリをしながらも、懐いてくれるのが嬉しくて随分構ったものだ。
当時の彼女より、松潤を優先させて甘やかしてたせいで俺フラれたんだよな。笑


大人になって、俺を必要としなくなったのは当然の事だ。
いつまでも子供じゃない。


寂しい、なんて親心みたいな感情を胸の奥底にしまい込んだのはいつだっただろうか・・・


いつかまた松潤が頼ってくれた時に支えてやれば良いと思って、一歩引いて見守ってきたつもりだったけど。


S「・・・俺がいるのに、1人で悩むなんて許せん。」


A「え?」


S「松潤ってまだ楽屋いんの?」


A「うん、たぶん・・・。」


よし、久しぶりに当時のように説教してやる。


足早に楽屋へと戻る俺はなんだかウキウキとしていた。



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