スイッチ
第20章 憧れ?好き?
M side
最悪・・・・・・・・・
M「ジュース置いてきちまった・・・」
せっかく翔くんがくれたのに。
取りに戻るのも変だし、諦めるしか無いか・・・
てかジュースくらいで何でこんなヘコまなきゃなんねーんだ。
・・・翔くんがくれたものだからって。
M「バカみてぇ。」
兄離れの出来ない情けない弟みたいだ。
さっきも、仲良く入ってきた相葉ちゃんと翔くんにイラっとした。
最近じゃ、昔のようなガキじゃない、翔くんと並んで歩けるんだという自信もついてきたつもりだったのに。
M「憂さ晴らしに飲みにでも行こうかなぁ・・・」
S「付き合うよ。」
M「え?!」
近くで翔くんの声が聞こえて、心臓が飛び出るくらい驚いた。
S「あははは!超ビックリしてる。笑」
M「・・・そりゃ驚くよ!何でここにいんの?」
S「ん?久しぶりにお前と飲みたいなぁって。」
・・・絶対ウソだろ。
明日、翔くん朝早いじゃん。
資料メッチャ真剣に読み込んで準備してたじゃん。
M「行かないよ・・・明日も仕事だし。」
だいたい俺と2人で飲みに行っても面白くないよ。
S「・・・お前さ、」
翔くんが少しムッとした顔で俺を真っ直ぐ見る。
S「俺の事キライなのか?」
M「・・・は?」
S「すげー壁感じるんだよな・・・昔の話したらお前怒るけどさ、俺を頼ってくれてたじゃん。
なのに今じゃ避けられてると思う事すらある。」
M「・・・・・・・・・」
S「否定しろよーーー!」
M「あ、ゴメン。」
S「そのゴメンって何?!」
必死な様子の翔くんがなんだかオカシイ。
俺の事もこんな一生懸命になってくれるんだ・・・