スイッチ
第22章 苦くて甘い。
M side
久しぶりに爽やかな朝を迎え、食後のコーヒータイムをノンビリと過ごす。
睡眠もバッチリ。
朝ごはんもたっぷり食べた。
デザートにフルーツまで食べた。
カズの言う通り、疲れた体ではイライラを隠せないだろう。
気持ちのゆとりが必要だ。
俺は翔くんを好きなのかもしれない。
でも、絶対に認めない。
自分の気持ちに勝ってやる。
M「よし!!」
意気込んで玄関のドアを開けた。
楽屋までの廊下を歩きながら、普通に振る舞うイメージトレーニングに必死になっていると、ツンツンと腕をつつかれた。
M「カズ!」
N「おはようございます。」
M「おはよう・・・なんだよ。」
んな心配そうに見るなっての。
大丈夫だよ。
N「・・・意外と元気だね。」
M「たっぷり寝てたっぷり食べてきたからな。」
N「うわ、素直。」
M「悪いかよ。」
N「いや、良いんじゃない?やる気満々だね。」
M「おう。見とけよ、俺すげー普通に接するから。」
カズに話して良かった。
こんな会話するだけで、気持ちが楽になる。
N「んふふ、頑張って。」