スイッチ
第23章 ふわり、蕩ける。
ほらね、こういうトコなんだよ。
捻くれ者で計算高い俺とは違って、真っ直ぐで誠実で・・・
ちょっと純粋すぎて融通きかないところもあるけど。
やっぱ良い男だよね。
翔さんにストレートに気持ちぶつけちゃえば良いじゃん。
なんて無責任な事を思ってしまう。
N「・・・俺、本気で潤くんに口説かれたら落ちそうだな。」
翔さんはどうなんだろね。
あのお堅い翔さんが崩されるとこ、見てみたくなってきちゃった。
M「カズ口説いたりしたら、相葉ちゃんに殺されるわ。笑」
N「んふふ、そうね。
相葉さん俺にぞっこんだから。」
M「ムカつくなーお前。」
潤くんが笑って俺を小突く。
うん、やっぱ潤くんは笑顔が似合うよ。
S「潤っ!!」
前を歩いていた翔さんが、振り返って笑顔で呼ぶ。
M「・・・・・なに。」
ぶっきらぼうに返事してるつもりだろうけどね・・・
嬉しさ隠し切れてないから。
もっと普通に接しないとバレるよ?笑
いや、翔さん鈍感だから大丈夫か。
S「やっぱ今日飲みに行くぞ!」
M「え?!今日?!」
S「行けんだろ?」
翔さんたら強引。
すっかり兄貴ヅラしちゃって・・・
M「・・・うん、良いよ。」
横目で俺を気にしながら、返事した潤くんは少し顔が赤くて・・・
デート楽しんで、とからかおうと思ったけどやめた。
ホントに、いっぱい楽しんできてね。
好きな人の側にいれるって幸せな事なんだから。
ニコっと笑うと、気まずそうに目線を逸らされた。
まぁ、せいぜい自分の気持ちに抗ってもがいてみてよ。
翔さんの隣を、少し距離を開けて歩く潤くん。
初々しいったらありゃしない。
その距離が早く近付きますように・・・
A「にのちゃん!行くよー!」
ボーッとしてると思われたのか、相葉さんが俺に手を差し伸べた。