スイッチ
第24章 夢の続きを、いつか。
N「ねぇ、」
A「んー?」
N「やっぱり、俺のキモチのが大きいよ。」
A「なんだよ、まだ勝ち負けの話?」
N「んふふ、うん。」
A「先に好きになったからって、勝ちじゃないって!」
N「うん、そうだね。」
A「なに、素直じゃん。」
N「先に好きになっちゃった俺の方が、きっと負けなんだ。」
A「・・・なんだそれ。笑」
相葉さんが楽しそうに笑う。
A「でもさ、先に好きって言ったのは俺の方だよ?
キスをしたのも俺からだった。」
N「そうだっけ。」
A「とぼけんなよ!
ドキドキ胸キュンの愛の告白だったろーが。」
N「ふふふっ、そうね、キュンキュンしました。」
A「適当だなー。」
ホントに、ドキドキ胸キュンの愛の告白だったよ?
あの時が幸せの絶頂だと思ってたけど、今のがもっと幸せ。
A「にの、」
相葉さんが俺に覆いかぶさるように跨る。
・・・カッコ良いんだよなぁ、この角度。
A「にのがそこまで好きになった年数を気にするならさ・・・
俺は10年分愛してあげる♡」
N「ふふ、どうやって?」
A「分かってるくせに・・・」
俺の首筋に顔を埋め、鼻先で擽られる。
相葉さんの右手がやらしく腰をなぞるから、俺もすぐにその気になってしまう。
N「ん・・・キスして・・・」
A「ふふ・・・どこに?」
N「バカ・・・」
相葉さんの大きな背中に手をまわして、とびきり甘いキスをした瞬間。
相葉さんのデニムのポケットから、鳴り響くスマホ。
N「・・・・・・・いま何時?」
A「・・・・・・・・やべぇ!」
ガバッと起き上がった相葉さんが慌てて電話に出る。
A「あと何分?1分?!ゴメン、5分待って!!」
今日は休みじゃない。
相葉さんが俺の家に泊まるからと、一緒にマネージャーに迎えにきてもらう段取りになっていた。
A「にの!急げ!」
俺まだシャワーも浴びてないって!
ブランケットにくるまったままベッドを飛び降りると、腰に痛みが走る。
N「いっ・・・!!」
A「わぁ!腰気を付けろよ!」
N「バカっ・・・」