スイッチ
第9章 ひとりで。
家に帰って1人になると、寂しいと思うようになったのはいつからだろう。
昔は全然平気だったのに。
さっとお風呂入ってビール飲んで、ゲームして・・・
誰かと一緒に居たいなんて思った事なかった。
1番側に居たい人は、届かないと思っていたから。
でも、相葉さんは俺を好きだと言ってくれた。
恋人として側に居られる存在になった。
なのにユックリ会えない。
前みたいに、思いが通じ合っただけで幸せだなんて今は思えない。
会いたい、甘えたい、キスしたい。
相葉さんも、そう思ってくれてるんだろうか。
N「・・・はぁ。」
溜め息つくと幸せ逃げるとかウソだよね?
溜め息くらいつかせてくれよ。
相葉さん不足が深刻なんだよ。
お風呂をザッと洗い、お湯をためる。
今日はいつもより早く帰宅できた。
撮りためてる番組でも観ながらノンビリしよう。
相葉さんは飲み会だってさ・・・
最近の忙しさで疲れたまってるだろうに。
早めに切り上げられたらいいけど・・・あの人付き合い良いからなぁ。
“ お風呂入ってくる。”
とメールを打とうとしてやめた。
こんな意味の無い内容のメール、うっとうしいよな。
相葉さんの事ばかり考えてる自分に呆れながら、風呂場へ向かう。
N「ん・・・ふ・・・っ。」
静かな浴室だと、小さな声もやたらと響いていやらしい。
初エッチに失敗してから、密かに続けてる事・・・
俺は、自分の手で後ろを弄っていた。
初めに比べると痛みは減ったし、力を抜く感覚も分かった。
正直気持ち良いなんか全然思わないけど・・・
だって異物感しかないよね。
でも、相葉さんとエッチしたいもん。
また泣いて困らせるわけにはいかない。
ローションも買い足したし、ゴムも買ったし、俺も準備バッチリだし!
N「・・・大丈夫だよね?」
やっぱり少し不安に思いながら、体を流して風呂場を出た。