スイッチ
第2章 櫻井 翔という男。
S side
真っ直ぐな目で何を言うんだこの男は。
さすがミラクルボーイ。
男同士という偏見は無いが、メンバーのエッチ事情なんぞ相談されても困る。
A「そんな冷たい事言わないでよぉ〜!悩んでるのに・・・」
S「付き合ってまだ数ヶ月だろ?もう倦怠期なわけ??」
雅紀はパッと顔を上げ、気まずそうに目を泳がせた。
え?まさか・・・?
S「まだなの??」
A「ハイ・・・。」
意外すぎる・・・
もうとっくにヤりまくってるものかと思ってた。
ニノは自分が「受け」である事に葛藤があったみたいだが、最近すごく機嫌が良いしとっくに解決済みなんだと思ってたのに。
S「その・・・何で??」
A「にの、痛いって泣いちゃって・・・」
S「は?!」
A「その、ホラ、男同士だと・・・」
なるほど。
男同士のそれに知識は無いが、想像は出来る。
確かに痛そうだし、
雅紀も女性相手とは勝手が違うだろう。
A「数時間チャレンジしてもダメだったんだ。」
数時間?!
ヘビーだなおい!!
S「ムリさせ過ぎじゃないか?!」
A「ち、違うよ!無理強いした訳じゃない!
にのが、やめないでって・・・」
S「ぶっ・・・」
A「絶対エッチするって、泣きながら挿れてって言ってさ・・・でも、スッゴイ辛そうだし・・・って翔ちゃん?!」
あのニノが泣きながら挿れてって・・・
やめないでって・・・
やべぇ。
S「可愛いすぎるだろニノ!!」
A「でしょ?!あのツンデレのにのがだよ?!」
S「でももーちょっとオブラートに包んで!鼻血出そうだから!」
A「え、翔ちゃん怖い。」
S「うるせー!そんな赤裸々に話せるお前のがこえーよ!」
A「だって誰にも言えないんだもん!」
まぁ、確かに・・・
誰にでも話せる内容では無い。