
愛しの潤ちゃん!
第1章 1.誕生日
潤ちゃんの家は、道路をひとつ挟んで隣にある。
去年高校受験のために勉強を教えて貰っていて、それがすごくわかりやすくて、今でもしょっちゅう教えてもらいに行っている。
……ということに、している。
インターホンを押すと、カメラに私が映ったのだろう、すぐに「開いてるよ」と声が聞こえた。
「おじゃましまーす!」
「今日は早起きだね、ひな」
「潤ちゃん! おはよー♡」
彼が潤ちゃん、もとい葉山潤くん、19歳。
わたしの自慢の幼馴染!
「あ、誕生日おめでとう」
「覚えててくれたのー! 嬉しい!!」
「まあ、付き合い長いしね笑」
潤ちゃんは暖かいミルクココアを淹れながら笑った。
その横顔がかっこよくて、好きで、わたしの胸はギュッと締め付けられた。
