TRAP
第2章 Distance
((西島side))
目の前に
大好きだった人がいる
それでも,俺の心はなぜか揺らがなかった
ああ,そうか
やっぱ俺,千晃が好きなんだ
西「今はなにしてる?」
美「私は大宮のカフェで働いてる(笑)」
西「美和のことだから居酒屋かと思った(笑)」
美「なんでよ!(笑)…a-classは変わらない?実彩子ちゃんとか元気?」
西「うん,みんな元気にやってる。…秀太もね」
秀太の名前は出したくないのが本音
でも,あいつの気持ちも受け止めてもらいたかった
美和なりに何か理由があったのかもしれない
それでも、傷ついた人がいることは忘れてほしくなかった
美「そ…っか。」
西「うん」
美「なつかしいなぁ。今は6人…かぁ。」
西「今は,7人だよ」
美「え?」
西「つい昨日,新人ちゃんが異動してきたの」
美「女の子?」
西「そう。仕事もできて、すごくいい人だよ。」
美「…西くんは,その子のこと…好きなの?」
西「…うん」
迷いはなかった
千晃が好きなことに、誇りを持っているから
美「私…ね,会社を飛び出してからずっと…西くんのこと忘れられなかったの」
西「…」
美「西くんのこと,好きなの」
西「俺は好きじゃない」
美「そう…だよね。彼氏に無言で別れて,そのくせにすぐ側の人好きになる女なんて…」
西「…よくわかってんじゃん」
美「ありがとう。ひさしぶりに話せて楽しかった」
西「こちらこそ」
美「じゃあまたどこかで。仕事頑張ってね。」
西「美和もがんばれよ。」
心は
揺らがなかった
知らない間に
強くなっていた
無理やり割り切っただけかもしれないけど
それでも強くなれたこと
深く深呼吸をして,家に向かって歩みを進めた
目の前に
大好きだった人がいる
それでも,俺の心はなぜか揺らがなかった
ああ,そうか
やっぱ俺,千晃が好きなんだ
西「今はなにしてる?」
美「私は大宮のカフェで働いてる(笑)」
西「美和のことだから居酒屋かと思った(笑)」
美「なんでよ!(笑)…a-classは変わらない?実彩子ちゃんとか元気?」
西「うん,みんな元気にやってる。…秀太もね」
秀太の名前は出したくないのが本音
でも,あいつの気持ちも受け止めてもらいたかった
美和なりに何か理由があったのかもしれない
それでも、傷ついた人がいることは忘れてほしくなかった
美「そ…っか。」
西「うん」
美「なつかしいなぁ。今は6人…かぁ。」
西「今は,7人だよ」
美「え?」
西「つい昨日,新人ちゃんが異動してきたの」
美「女の子?」
西「そう。仕事もできて、すごくいい人だよ。」
美「…西くんは,その子のこと…好きなの?」
西「…うん」
迷いはなかった
千晃が好きなことに、誇りを持っているから
美「私…ね,会社を飛び出してからずっと…西くんのこと忘れられなかったの」
西「…」
美「西くんのこと,好きなの」
西「俺は好きじゃない」
美「そう…だよね。彼氏に無言で別れて,そのくせにすぐ側の人好きになる女なんて…」
西「…よくわかってんじゃん」
美「ありがとう。ひさしぶりに話せて楽しかった」
西「こちらこそ」
美「じゃあまたどこかで。仕事頑張ってね。」
西「美和もがんばれよ。」
心は
揺らがなかった
知らない間に
強くなっていた
無理やり割り切っただけかもしれないけど
それでも強くなれたこと
深く深呼吸をして,家に向かって歩みを進めた