ある晴れた冬の日に
第9章 好きだから
淳也side
「もう一回、呼んでくれないか…?」
俺は震える声で、萌音に背中を向けたまま言った。
「じゅん」
目を閉じて聞く。
「もう一回だ」
「…じゅん」
「もう一回だけ…っ」
「じゅん!」
「っ…」
振り返った俺の胸に、萌音が飛び込んできた。
そしてきれいな目で、俺を見上げて言う。
「先生、私、舞尋さんの代わりでもいい。だから付き合ってくださいっ」
「萌音」
その瞬間、理性のバリアがきかなくなった俺は、萌音の頬を両手で挟み、唇を押しあてた。
「んっ…」
そのまま彼女をベッドへ運んだ。